洋裁用語辞典

三つ折りとは?基本のやり方・幅の決め方ときれいに縫うコツを解説

三つ折りとは

三つ折り

みつおり / double-fold hem

布端を内側へ2回折り込み、裁ち端を見えないように包んで始末する方法のこと。 洋服の裾や袖口、ポケット口、バッグの袋口など、布端をほつれにくく、見た目もきれいに仕上げたい部分に使われます。

三つ折りとは?もう少し詳しく

三つ折りとは、布端を一度内側へ折り、 さらにもう一度折り込んで、裁ち端を内側へ隠す始末方法です。

折る回数は2回ですが、 完成すると布が3枚重なった状態になるため「三つ折り」と呼ばれます。

裁ち端が表にも裏にも出にくいため、 ロックミシンやジグザグミシンを使わなくても、 すっきりとした布端に仕上げられます。

三つ折りは、スカートやブラウスの裾、 袖口、ポケット口、エプロン、巾着やバッグの袋口など、 さまざまな作品に使われる基本的な縫製方法です。

折る幅は「1cm・1cm」「1cm・2cm」のように、 1回目と2回目の幅を分けて指定されます。 使用する型紙や作り方の指示を確認しましょう。

三つ折りの手順 1回目 布端を内側へ折る 2回目 もう一度折って裁ち端を包む 折り山のきわを縫う 折る回数は2回、重なりは3枚 1cm・2cmの三つ折り 表地 2回目の折り返し 1回目の折り返し 1cm 2cm 必要な裾の縫い代は合計3cm 三つ折り幅は、作品や生地に合わせて型紙・作り方で指定されます

図:布端を2回折り込むと裁ち端が内側に隠れ、布が3枚重なった状態になります

三つ折りと二つ折り・三つ巻きの違い

布端の始末には、三つ折りのほかにも、 二つ折りや三つ巻きなどの方法があります。

三つ折り 布端を2回折り込み、裁ち端を内側へ隠して縫う方法です。 裾、袖口、袋口など幅広い部分に使われます。
二つ折り 布端を1回折る方法です。 裁ち端が内側に残るため、先にロックミシンやジグザグミシンで始末することがあります。
三つ巻き 布端を細く三つ折りにしながら縫う方法です。 専用の三つ巻き押さえを使い、薄地の裾やフリルを細く仕上げる場合があります。
額縁仕立て ランチョンマットやハンカチなど、三つ折りが交差する角を斜めに縫い、 厚みを減らしてきれいに仕上げる方法です。
「二つ折り」「三つ折り」「三つ巻き」の呼び方は、 教材や現場によって使い方が少し異なる場合があります。 作り方に図がある場合は、折る回数と裁ち端の位置を確認してください。

なぜ2回折るのに「三つ折り」なの?

三つ折りは、布を3回折るという意味ではありません。

布端を1回折ると、布が2枚重なります。 さらにもう一度折ると、完成部分は布が3枚重なります。

三つ折りの数え方

折る回数2回 = 完成時に布が3枚重なる

「三つ折りにする」と指示があった場合は、 布端を内側へ2回折り、裁ち端を隠すと覚えておくと分かりやすくなります。

三つ折りの幅はどう読む?

作り方では「1cm・1cmの三つ折り」 「1cm折り、さらに2cm折る」のように指定されます。

最初の数字が1回目に折る幅、 次の数字が2回目に折る幅です。

指定例 仕上がり幅 必要な縫い代 使われる例
0.5cm・0.5cm 約0.5cm 合計1cm 薄地の細い裾、フリル、ハンカチなど。
1cm・1cm 約1cm 合計2cm 子ども服の裾、ポケット口、袋口など。
1cm・1.5cm 約1.5cm 合計2.5cm ブラウスやワンピースの裾など。
1cm・2cm 約2cm 合計3cm スカート、パンツ、エプロンの裾など。
1cm・3cm 約3cm 合計4cm 張りのある生地や、しっかり幅を見せたい裾など。

表の数値は一般的な例です。 生地の厚み、裾のカーブ、作品のデザインによって適した幅は変わるため、 型紙や作り方の指定を優先してください。

三つ折りに必要な縫い代の計算

三つ折り部分の縫い代は、 1回目と2回目に折る幅を足した長さが基本です。

例:1cm・2cmの三つ折り

1回目1cm + 2回目2cm = 縫い代3cm

完成線より外側に3cmの縫い代が必要です。 縫い代なしの型紙へ三つ折り分を付ける場合は、 2つの折り幅を合計して追加します。

裾の出来上がり線と裁断線を混同すると、 完成丈が短くなる場合があります。 型紙が縫い代込みか、縫い代なしなのかも確認しましょう。

三つ折りを使う主な場所

  • 洋服の裾
    ブラウス、スカート、パンツ、ワンピースなどの裁ち端を隠して仕上げます。
  • 袖口
    ゴム通し口を作る場合や、シンプルな袖口を仕上げる場合に使います。
  • ポケット口
    ポケットの上端を補強し、手を入れる部分をきれいに仕上げます。
  • バッグ・巾着の袋口
    ひも通しやゴム通しを作るとき、布端を包みながら通し口を作れます。
  • エプロン・ハンカチの周囲
    直線の布端を三つ折りし、ロックミシンを使わずに始末できます。
  • カーテンやインテリア小物
    長い直線の端を折り込み、表裏をすっきり仕上げます。

三つ折りの基本的なやり方

  1. 折る幅を確認する
    「1cm・1cm」「1cm・2cm」など、1回目と2回目の折り幅を確認します。
  2. 1回目の折り線へ印を付ける
    アイロン定規や定規を使い、布端から指定された幅を測ります。
  3. 布端を1回折ってアイロンをかける
    裏側へ折り、折り線がまっすぐになるように押さえます。
  4. 2回目の幅で折る
    1回目の裁ち端が内側へ隠れるように、もう一度折ります。
  5. 折り目をアイロンで固定する
    生地を伸ばさないよう、アイロンを滑らせずに押さえます。
  6. まち針やクリップで留める
    長い裾やカーブ部分は、折り幅が戻らないよう細かく留めます。
  7. 内側の折り山のきわを縫う
    折り山から1〜2mm程度内側を目安に、一定の幅でステッチをかけます。
  8. 最後にアイロンで整える
    縫い終わったら、縫い目と三つ折り部分を平らに整えます。
KOTOBUKIsewingの一言

三つ折りは、ミシンで縫う前のアイロンが仕上がりを左右します。

1回目と2回目の折り幅がそろっていれば、 ステッチをかけるときも布端の位置を見失いにくくなります。

長い裾は一度に全部折ろうとせず、 20〜30cmずつ測ってアイロンをかけると、幅をそろえやすくなります。

三つ折りは、どこを縫えばいい?

三つ折りのステッチは、 内側にある折り山のきわへかけます。

折り山から離れすぎると、 内側の布端が固定されず、洗濯や使用によってめくれやすくなります。

反対に折り山へ近づきすぎると、 縫い目が外れたり、幅が少しずれただけで縫い落としたりすることがあります。

折り山から1〜2mm

内側の折り山を確実に押さえながら、見た目もすっきり仕上げやすい位置です。

布端ではなく折り山を見る

ミシンの針だけでなく、内側の折り山と押さえ金の位置を確認しながら縫います。

一定の幅を保つ

押さえ金の端やミシンのガイドを目印にすると、ステッチが曲がりにくくなります。

縫い始めはゆっくり

段差がある部分は、押さえ金を水平にしてから縫い始めます。

裾を三つ折りするときの順番

洋服の裾は、脇線を縫う前に折り目だけ付けておくと、 最後の三つ折りがしやすくなります。

  1. 裁断後に裾の三つ折り線を付ける
    平らな状態で1回目と2回目の折り線へアイロンをかけます。
  2. 折り目を一度開く
    脇線を縫うときは、三つ折り部分を開いて中表に合わせます。
  3. 脇線を縫い、縫い代を始末する
    指定の縫い代で縫い、ロックミシンやジグザグミシンで始末します。
  4. 縫い代を指定方向へ倒す
    裾部分の縫い代も、厚みが偏らないようにアイロンで整えます。
  5. 最初の折り線に戻して三つ折りする
    先に付けた折り目を使い、裾を一周折り込みます。
  6. 折り山のきわへステッチをかける
    脇線の段差は速度を落とし、縫い落とさないように進みます。

作品や縫製方法によっては、脇線を縫ってから裾を折る場合もあります。 作り方の工程順を優先してください。

カーブした裾を三つ折りするコツ

フレアスカートや丸みのある裾は、 折り上げる布端の方が内側の出来上がり線より長くなるため、 余りやしわが出やすくなります。

折り幅を細くする

カーブが強いほど、0.5cm・0.5cmなど細い三つ折りの方がなじみやすくなります。

細かくアイロンをかける

一度に長く折らず、短い距離ごとに少しずつ形を整えます。

いせ込んで余りを分散する

必要に応じて布端へ粗ミシンをかけ、糸を少し引いて余分な分量を均等にします。

別の始末方法も検討する

強いカーブでは、見返しやバイアステープによる始末の方がきれいな場合があります。

カーブの裾を無理に広い三つ折りにすると、 折り込み部分にタックやしわが入りやすくなります。 型紙で指定された幅を変える場合は、仕上がりも確認しましょう。

角のある布を三つ折りするコツ

ハンカチ、ランチョンマット、エプロンなどの角では、 縦と横の三つ折りが重なり、生地が厚くなります。

  • 薄手なら折る順番をそろえる
    すべての角で同じ方向を先に折ると、仕上がりがそろいやすくなります。
  • 角の余分な布を切り落とす
    厚みが出る場合は、裁ち端がほつれない範囲で重なる部分を小さくします。
  • 額縁仕立てを使う
    角を斜めに縫ってから返すと、重なりが少なく、角をすっきり仕上げられます。
  • 目打ちで角を整える
    折り込んだ角を無理に引っ張らず、目打ちなどで少しずつ形を整えます。

生地によって三つ折り方法は変わる?

薄手の生地 細い三つ折りがなじみやすい一方、 折り幅がずれやすいため、アイロン定規や細かなピン留めが役立ちます。
普通地 1cm・1cmや1cm・2cmなど、一般的な三つ折りが使いやすい生地です。
厚手の生地 3枚重なると厚くなりやすいため、 二つ折り+ロック始末、別布の見返しなどを使う場合があります。
伸びるニット 直線ミシンでは縫い目が切れる場合があります。 カバーステッチ、伸縮縫い、二本針など、素材に合う方法を検討します。
ほつれやすい生地 最初の折り幅を確保し、裁ち端が完全に内側へ入っているか確認して縫います。

三つ折りで起こりやすい失敗

三つ折りの幅が途中で変わる

目分量で折ったり、一度に長い距離を折ったりすると、 幅が広くなったり狭くなったりします。

対策:アイロン定規を使い、短い距離ごとに幅を測って折ります。

裁ち端が内側から出てくる

1回目の折り幅が狭すぎる、 または2回目の折り方がずれていることが原因です。

対策:1回目の折り線を正確に付け、裁ち端が完全に隠れているか確認します。

ステッチが折り山から外れる

折り幅がそろっていない、 折り山から離れすぎた位置を縫っていることが考えられます。

対策:内側の折り山から1〜2mmを目安に、折り山を見ながら縫います。

脇線の段差でミシンが進まない

三つ折りと脇の縫い代が重なり、 押さえ金が傾いて布を送れないことがあります。

対策:段差部分を木づちで軽くつぶす、押さえ金を水平にする道具を使うなどしてゆっくり縫います。

カーブ部分にしわやタックが入る

強いカーブへ広い幅の三つ折りをしようとすると、 布端の余りを収められません。

対策:折り幅を細くする、余りをいせ込む、別の始末方法へ変えます。

完成丈が短くなる

1回目と2回目の幅を合計せず、 必要な裾の縫い代を付け忘れている可能性があります。

対策:型紙の出来上がり線から、2つの折り幅を合計して裁断線を決めます。

プロの現場ではこう考える

三つ折りはシンプルな始末方法ですが、 折り幅によって裾の重さやシルエットが変わります。

KOTOBUKIsewingの一言

三つ折り幅は、生地の厚みと裾の形に合わせて決めます。

薄い生地の裾を細く仕上げると軽やかに見え、 幅を広くすると裾に適度な重みや張りが出ます。

一方で、厚手の生地を広く三つ折りすると、 脇線や縫い合わせ部分が厚くなり、縫いにくくなります。

型紙を作るときは、 デザインだけでなく、生地の厚さ、カーブの強さ、 洗濯後の安定性まで考えて三つ折り幅を決めます。

三つ折りは表側にステッチが見える仕上げです。 ステッチを見せたくない洋服では、まつり縫いや裾まつりミシンなどを使うことがあります。

三つ折りについてよくある質問

三つ折りとは、何回折りますか?

2回折ります。 布端を一度内側へ折り、さらにもう一度折ることで、完成部分が3枚重なるため三つ折りと呼ばれます。

1cm・1cmの三つ折りとは、どういう意味ですか?

最初に布端を1cm折り、さらに1cm折るという意味です。 必要な縫い代は合計2cmで、完成した折り返し幅は約1cmになります。

三つ折りは、どこを縫いますか?

内側にある折り山のきわを縫います。 折り山から1〜2mm程度を目安にすると、内側の布端を固定しやすくなります。

三つ折りにロックミシンは必要ですか?

裁ち端が内側へ完全に隠れるため、基本的には必要ありません。 厚手の生地などで二つ折りへ変更する場合は、先にロックミシンで始末することがあります。

カーブした裾も三つ折りにできますか?

できますが、強いカーブではしわやタックが入りやすくなります。 折り幅を細くする、余りをいせ込む、見返しやバイアス始末へ変えるなどの方法があります。

厚手の生地も三つ折りにできますか?

できますが、布が3枚重なって厚くなるため、縫いにくくなる場合があります。 二つ折り+裁ち目かがりや、見返しを使う方法も検討します。

あわせて知りたい洋裁用語

  • 縫い代
    出来上がり線から裁断線までの部分。三つ折りでは2回分の折り幅を縫い代として取ります。
  • 裁ち目かがり
    ロックミシンやジグザグミシンを使い、裁ち端のほつれを防ぐ始末方法です。
  • まつり縫い
    表側へ縫い目が目立たないように、裾や折り代を縫い留める方法です。
  • 三つ巻き
    薄い布端を細く三つ折りにしながら縫い、細い裾へ仕上げる方法です。
  • 額縁仕立て
    三つ折りが交差する角を斜めに縫い、厚みを減らして仕上げる方法です。
  • 地の目
    生地を作っている糸の方向。裾が伸びやすい方向や、カーブの扱いやすさにも関係します。
  • 合印(ノッチ)
    パーツを正しい位置で合わせるための目印です。

KOTOBUKIsewingについて

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KOTOBUKIsewingは、業界歴15年以上の現役アパレルパターンナーが運営する ソーイングメディアです。

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作り方動画では、三つ折りの幅、 アイロンをかける順番、ステッチを入れる位置まで、 実際の作業を見ながら確認できます。

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三つ折りを使って作るおすすめの子ども服

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